傷病手当金受給の手順・手続き・注意点!

傷病手当金は病気やケガで働けなくなって給料の支払いがなくなっとしても、誰かが手続きしてくれて自動的に受給できるものではありません。自分自身で請求手続きをしないと受給することができません。

このページでは、傷病手当金を申請する際の手続き方法や注意点などを詳しく説明します。

1 傷病手当金の申請手順

それでは傷病手当金を申請する際の手続き方法について見ていきましょう。

(1)会社に報告、相談をする

まず、業務外の病気やけがで長期間働けない状態であることを会社に報告します。

総務などの健康保険の担当者に相談しながら傷病手当金の申請をするとよいでしょう。

申請は仕事を休んだ後からの事後申請となります。

長期の療養が必要な場合、1カ月単位で申請することが多いですね。2~3月などの長期間で申請するとその間の収入がなくなり経済的に支障がでます。働けない間の給料を補うのが傷病手当金なので、毎月給料を受けるのと同じように1カ月単位で申請するといいでしょう。ただし、健康保険ごとにルールがありますので確認が必要です。

(2)必要書類を入手する

申請書類は、会社の担当者または「協会けんぽ」などの健康保険から入手します。健康保険のホームページからダウンロードできるところも多くあります。なお書類等は、健康保険ごとに異なっています。

場合によっては、傷病手当金支給申請書以外の書類が必要なこともあります。例えば、休職理由がケガの場合は「負傷原因届」、ケガの原因が第三者による場合は「第三者行為による傷病届」が必要です。

(3)申請書類を作成する

傷病手当金支給申請書は、次のように4枚が1組となっています。

被保険者記入用(本人)が記入する用紙    2枚
事業主記入用(会社)が記入する用紙     1枚
療養担当者記入用(医師)が記入するする用紙 1枚

3-1 「被保険者記入用」を自分で記入する

傷病手当金支給申請書の被保険者記入用の2枚を記入します。

3-2 医師に「療養担当者記入用」の記入を依頼する

医師に「療養担当者記入用」の記入を依頼します。これは、「傷病名」「働けない状態であった期間」などを証明してもらう書類となります。医療機関によって異なりますが 書類作成に2週間~1ヶ月程度かかることもあリますので、なるべく早く依頼しましょう。

3-3 会社に「事業主記入用」の記入を依頼する

会社に「事業主記入用」の記入を依頼します。これは、働けなかった期間に給与が支払われていないことなどを証明してもらう書類です。

3-4 傷病手当金の申請書類を提出する

書類が揃ったら、傷病手当金の支給申請をします。一般的には会社を経由して協会けんぽや保険組合へ申請を行いますが、本人が直接郵送しても差し支えありません。

 3-5 通知書が送られてくる

「協会けんぽ」などの健康保険から請求者本人に支給決定通知書(不支給の場合は、不支給決定通知書)が送られてきます。支給決定通知書には手当金の金額や振込予定日などが記載されています。

3-6 請求者本人の指定口座に入金

協会けんぽの場合、目安として申請書受け付から2週間程度で振込されます。ただし、健康保険によっては2~3カ月かかることもあります。

また、書類の不備などにより給付が遅れることも少なくありません。傷病手当金は会社を休んだ後に事後申請するものだから、すぐにはもらえない、ある程度の期間かかるこ とを覚悟しておきましょう。

2申請書類記入のポイント

「被保険者記入用」は請求者本人が記入するものです。特にむつかしいところはありませんが間違いやすい点について説明します。

 

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被保険者情報の中に「被保険者証の記号と番号」がありますが、健康保険証に記載されています。もしも被保険者証の記号と番号がわからない場合は、会社に問い合わせてください。それでもわからない場合は「被保険者のマイナンバー記載欄」にマイナンバーを記入し、身元(本人)確認書類およびマイナンバー確認書類を添付することで、申請できます。

振込先指定口座の中で金融機関を「ゆうちょ銀行」に指定される場合は、支店名を記入する欄に、振込専用の店名(漢数字で3文字)・預金種目・口座番号を記入してください。(ゆうちょ銀行通帳の表紙を開いたページに記載されています。)

 

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申請内容の中に「4 療養のため休んだ期間」がありますが、ここには公休日も含めた日数を記入します。
「5 あなたの仕事の内容(具体的に)」は事務員や営業などではなく、「経理担当事務」「自動車組立」「プログラマー」など具体的な記入が必要です。

 

3 —  まとめ  —

傷病手当金の手順、手続きについて説明しました。給料収入がなくなり経済的に大変なので早く傷病手当金を受給したいという方がほとんどだと思います。手続き自体は決して難しいものではありませんが、今回の記事で説明しました注意点などに気をつけて、書類に不備がないように請求手続きを進めてください。また、会社の担当者に相談しながら書類を作成すると良いでしょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。